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<写真講座 : 写真の基礎知識>

基本があれば応用がし易くなるのは写真も一緒。知ってる様で良く解らない基礎知識を身に付けましょう。

 
GT4フォトモードを撮る皆さんの写真を拝見すると 「もう少し基本を知っていればなぁ・・・」 思う 『惜しい』 作品も多いので、大変僭越ながら写真の基礎を解説させて頂きます。

出来るだけ解り易い説明となる様、内容に適した写真を付けましたので文章と併せてご覧下さい。
  

1.色調
色には『3原色』という概念があります。

若干難しい説明になりますが、3原色には2種類あって、@『光』の3原色(赤・青・緑)と、A『色』の3原色(赤・青・黄)です。 A『色』は絵の具を思い出して下さい。
絵を描く時「この3色があれば混ぜ合わせでどの色も作れる」元となる3色です。

一方、@『光』は、人の目が色を識別する時に使われる「波長」です。写真も「人の目」で識別しますので、今回説明する3原色は『光』です。よって、色は赤・青・緑の3種類となります。
この3色が写真内にバランス良く配置されると、人は『安定感』と『華やかさ』を感じます。

ここまでが基本です。
なお、色を構成するものとして『色相』『彩度』『明度』という3要素があります。 この3要素を意識した応用編を以下2点説明します。
 
■強調
3色揃えただけでも充分ですが、どれか1色を強調するとより『華やか』な写真になります。

ちなみに、この写真では「赤」を強調しています。

強調の仕方にも手法があって、例えばGT4フォトモードのフィルターを使って「赤」を強調する場合は、
@アンバー(琥珀色)系に振り写真を赤系にする。 Aブルー系に振り補色を利用して赤を浮き立たせる。 等の方法があります。


補足ですが、『補色』とは色相が対極にある2色の関係を言い「相手の色を引き立てる色」の事です。
例としては「青と黄」「赤と空色」「緑とピンク」などです。
 
■単色系
3色揃える基本を逆手に取り、敢えてどれか一色をメインとする事でより特徴のある写真が作れます。(白黒写真もその一つです)

カラーで撮る場合フレーム内に配置する元来被写体が発している色を使い分ける事は勿論ですが、あとは「フィルター」での調整が可能です。
ブルーに振り寒色系にすると「静けさ・冷たさ」が、アンバーに振り暖色系にすると「激しさ・暖かさ」が表現されます。
撮りたい写真のテーマによって使い分けてみると良いと思います。


なお、単色系に限らない事ですが『明度』と『彩度』に関して補足を・・・。

コントラストの強いGT4フォトモードでは『明度』を上げると均等化した印象、下げると局部を強調した写真が撮り易くなります。
また『彩度』を上げるとより華やかな印象の写真となり、下げると落ち着いた印象の写真になり易いです。
彩度の調整は@コントローラでマチュアを使う、 A背景を含め彩度を意識して64枚カットを選択する。 等で対応しましょう。
 
その他、色の知識は奥深いものがあります。 詳しくはメーカーサイトをご参照下さい。  ⇒⇒⇒  『コニカミノルタ:色色雑学』
 

2.構図
写真を撮り始めると、えてして 『被写体をフレームアウト』 させたり 『画面を傾け』 たりしたくなります。
そういう衝動が起こる要因は、日常生活で我々が「目」でみている風景と異なるが故に 『個性的な写真』 を撮った気分になれるからです。 そういう 『奇抜』 な写真を最初に覚えると、暫くはそれなりに巧くいきますが枚数を重ねるにつれ 『行き詰まり』 を感じる様になってしまいます。

「急がば回れ」です。 まずは基本をしっかり覚えましょう。
 
■水平レイアウト 日常生活を 『水平』 の中で過ごしている我々はそれを見ると安心し、写真に「安定感」が出てきます。
日常生活と異なる視点にしたいのであればローアングルや俯瞰など 『カメラ位置の高さ』 で調整すると良いでしょう。
 
■3分割法
GT4の写真ではメインの被写体は「車」になります。 フレーム内に車全体を納め、かつ特徴ある位置に配置しましょう。

「特徴ある位置」は『3分割法(別名:黄金分割)』を基本にすると良いと思います。

3分割法とはフレームの縦・横をそれぞれ3等分し、その線が交わる4つの交点上に被写体を配置するテクニックです。  また応用編として前記交点を上下or左右に結ぶ線上に被写体を配置する場合もあります。(この写真は線上に配置しています。)

ちなみに黄金分割ですが、旧来より人が「美しい」と感じる構図の比率は『1:1.6』と言われています。 フィルムカメラ(35ミリカメラ)はサイズが1:1.5となっており黄金分割に極めて近い比率になっている為、被写体を3分割交点に配置するとフレーム内で上下左右1:1.5の比率となり、「見て美しい」構図が出来上がるという訳です。

GT4ではテレビサイズで作られている為、その比率は1:1.33とやや縦長になってしまいますが、基本的には似た効果を発揮してくれます。
 
■フレーム外への拡がり メインの被写体はフレーム内に納めますが、かといって全ての被写体がフレーム内に収まっていると「開放感」に乏しくなりがちです。

我々が「目」で見ている日常の景色と「写真」の決定的な違いは『フレーム外』が見えない事です。
よって、見えないフレーム外を「イメージ」させる事も写真の大きなテクニックです。 その為には、フレームアウトしていく何か(小道具)を写真内に配置すると良いでしょう。

小道具の例としては「縁石」「アスファルト路面」「前後の車」「空」などが挙げられます。 ちなみに、この写真では小道具として縁石を使っています。
 

3.焦点
写真によって、メイン被写体の前後がボケていたり、全てにピントが合っていたりします。

この『焦点』というテクニックはフィルムカメラで発生する原理から生まれたものです。
ピントの合う範囲を「被写界深度」といい、それは「レンズサイズ(焦点距離:広角〜望遠)」と「絞り値(露光するシャッターの開け幅:絞り〜開放)」に起因します。
ちなみにデジカメ(またはGT4フォトモード)では、上記フィルムカメラの原理を仮想的に再現している訳です。

この焦点、使い方によって出来上がった写真の表情が激変しますので覚えておくと便利です。
具体的には、「望遠」「開放」側では被写体前後のピンボケが起こり、「広角」「絞り」側では写真全体にピントが合う様になります。
特に車の写真では、
ピンボケを有効に使うと「ピントの合った被写体が浮き出て」綺麗な写真が作り易いと思います。 (私は8割がた「絞り開放」で撮っています)
その他、『シッタースピード』『レンズサイズ』等、カメラに関する知識全般はメーカーサイトをご参照下さい。 ⇒  『ニコン:カメラ遊遊塾』
 

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