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<TT写真館 : 20世紀名車博物館>

黎明期からレーサーレプリカ全盛期まで。 世界に羽ばたく国産バイクの名車たちを一堂に集めました。

画像をクリックするとオリジナルサイズの写真が表示されます。

  
ホンダ CB400FOUR ■車種 : ホンダ CB400FOUR
■発売年 : 1974年
■撮影日 : 2006年10月9日

1作目は1974年に発売されたホンダCB400FOUR。 2気筒中心の400ccクラスにおいて4気筒も特殊ならば『4in1』の集合マフラーも斬新だった様です。 スタイルはイタリアン・カフェレーサーを意識した造形。 直線的なコンチネンタルハンドルとバックステップの組合せで、『メーカーが作ったカスタムマシン』として大ヒットしたそうです。
「様です・・・。 そうです・・・」と言うのも、発売当時、私はまだ子供でその当時の記憶が無いのです・・・。(汗)
大きくなりバイクに夢中になった頃、既にこのバイクは『憧れの旧車』として羨望の的でした。

ヤマハ SR400 ■車種 : ヤマハ SR400
■発売年 : 1978年
■撮影日 : 2006年10月15日

現在でも多くの愛好者を有し独自のステータスを持ち続けるSR。 しかしそのデビュー時は・・・。
デザイン自体は70年代の標準形、単気筒というエンジンもオフロードバイク(XT500)からの転用、といった所で、CB400FOURみたいな画期的なものの無い『普通』のバイクでした。 では何故にここまで人気が出たのか?
それこそ『継続は力なり!』の典型でしょう。 長年継続販売しているうちにそのデザインにノスタルジックな魅力が備わり、単気筒というシンプルさが『カスタムの世界』を作り上げていったんだろうと思います。

ホンダ CB750F ■車種 : ホンダ CB750F
■発売年 : 1979年
■撮影日 : 2006年10月22日

今ではリッターバイクも国内販売されているバイク業界ですが、当時は上限750ccまでしか国内販売が許されていなかったんですよね。 「排気量の大きいバイクは危ないし"暴走族"が増えてしまう」という訳の解らない理由(笑)で制限されていたのです。  そんな訳でバイクの最高峰といえば750cc。 俗に『ナナハン』と呼ばれ、そのバイクに乗っている人は『ナナハンライダー』と尊敬の念を持って呼ばれていました。 で、このCB750Fも海外で発表されたCB900Fのスケールダウン版。 好評を博したモデルの国内版とあって発売当初から大ヒットとなりました。

ヤマハ RZ250 ■車種 : ヤマハ RZ250
■発売年 : 1980年
■撮影日 : 2006年11月4日

冷却フィンを付けた空冷エンジンが当たり前だった当時、ロードレーサーTZ譲りの『水冷』で登場した画期的モデルのRZ。 それまで250ccは『パワーはないけど車検もない』(笑)というプアマンズバイクという位置付けでしたが、RZの登場で状況は一変! 以降の2ストレーサーレプリカブームへと繋がっていくターニングポイントとなりました。 私の友人にもこのバイクの所有者がおり時々借りて乗りましたが低回転はスカスカ、そこから先『爆発的な』加速に変わっていくジャジャ馬ぶりにはかなりビックリさせられたものです。

スズキ GSX1100S KATANA ■車種 : スズキ GSX1100S KATANA
■発売年 : 1981年
■撮影日 : 2006年12月4日

その衝撃的デビューは1981年。 ドイツ人デザイナー:ハンス・ムートが『日本刀』をイメージして描いたこのスタイルは、まるでモーターショーに出品されるコンセプトカーの様でした。 その1年後、国内向けにはスケールダウンした750cc版を発売。 当時、日本では『カウリング』&『ローハンドル』が認められておらず、泣く泣く『スクリーンなし』&『アップハンドル(別名:トラクターハンドル・・・笑)』での登場となりました。 そんな不条理もあってか『1100モデル』への憧れは強く、デビューから今日に至るまでの25年間に渡り、延々と『名車』として輝き続けています。

ホンダ VT250F ■車種 : ホンダ VT250F
■発売年 : 1982年
■撮影日 : 2006年12月30日

世界GPでケニー・ロバーツ擁するヤマハが2スト:YZRで天下を取っている中、ホンダは敢えて4ストマシン:NR500で参戦。そのV型4気筒500ccエンジンを半分にした2気筒版がこのVT250F。 トップメーカーの威信をかけ『打倒RZ』を目標に開発された戦略モデルです。 モーターの様に高回転まで回るエンジンは、4ストながらRZと同じ35馬力を達成。 フロント16インチという画期的な小径ホイールが実現する軽快なハンドリングと合わせ、RZに勝るとも劣らない性能を発揮。 そして結果は期待通りの爆発的ヒット! 独特のV型サウンドが街中に溢れかえりました。

スズキ RG250γ ■車種 : スズキ RG250γ
■発売年 : 1983年
■撮影日 : 2007年1月12日

ヤマハRZが発売されてから3年。 2スト・スーパースポーツの流れを変える歴史的マシンは、ギリシャ語で『栄光』を意味する『γ(ガンマ)』を名乗ってデビュー。 そう、γとはスズキの世界GPマシン『RGγ』から取ったもの。 その名の通りGPマシンさながらのフルカウルを身に付け、市販車初のアルミフレーム、クラス最高の45馬力と併せ、王者RZを『過去』へと追いやりました。 以降、数年間続く爆発的なレーサーレプリカブームの火付け役として、このバイクは永遠に語り継がれる存在となったのです。

カワサキ GPZ900R ■車種 : カワサキ GPZ900R
■発売年 : 1984年
■撮影日 : 2007年1月28日

スズキが『KATANA』なるサブネームを冠して新世代マシンを発表した1981年から遅れる事3年。 カワサキはそのサブネームを『Ninja』と命名し、エッジの効いたフルカウリングモデルを発表しました。 各メーカーが旗艦モデルの排気量をリッターオーバーで展開する中、カワサキは敢えて900ccを選択。 そう、1972年に発表された伝説のマシン:900スーパー4(通称『Z1』)に倣ったこだわりのスペックとなっています。 堂々とし、かつエレガントでもあるデザインの効果もあり、発売から20年以上経た今日でも多くのファンを持つ『伝説の存在』へと昇華しています。

ヤマハ V-MAX ■車種 : ヤマハ V-MAX
■発売年 : 1985年
■撮影日 : 2007年2月25日

そのデザインと圧倒的な動力性能で確固たる存在感を示し続けるV-MAX @ロードスポーツ、Aアメリカン、Bオフロードと、大きく3つに分類されていたカテゴリーに、『ドラッグマシン』という新たなジャンルを切り開きました。
開発にあたっての最大コンセプトは『直線における加速性能』。 レーサーレプリカ全盛の時代にあって、『曲がらないけどやたらと速い』この個性は衝撃的。 加えて独創的なそのマッチョなスタイリングは、見る人を威圧するのに迫力充分!  「あぁ、これこそがバイクなんだ」と再発見させられたものでした。

ヤマハ TZR250 ■車種 : ヤマハ TZR250
■発売年 : 1985年
■撮影日 : 2007年3月24日

1980年の発売以降2スト250ccクラスの王者に君臨し続けたRZに対し、競合メーカーの逆襲が始まりました。
スズキのγが起爆剤となったレーサーレプリカブームに乗って、ホンダはNS、カワサキはKRを発表。 それらフルカウルマシンに対しRZの発展系ハーフカウルモデル:RZ250RRで防戦してきたヤマハが満を持して発表したのがこのTZR250でした。 レーシングバイク『TZ』の名を踏襲したこのモデルはカラーリングもワークスヤマハ譲り。 GPの世界ではヤマハのエース平忠彦が活躍中とあって、巷には『自称タイラ』が氾濫しました。(笑)

ホンダ VFR400R ■車種 : ホンダ VFR400R
■発売年 : 1988年
■撮影日 : 2007年5月5日

VT250Fに引き続き400ccクラスではVF400Fを発売したものの、スズキがGSX-Rを発表すると状況は一変。 250ccのγに引き続く『レーサーレプリカ路線』はユーザーの支持を受け、鈴鹿4耐の人気もあって400ccもレプリカ全盛期を迎えます。 そんな中、1986年にはホンダも満を持してVFRを発表。ワークスマシンRVFのレプリカモデルは以降も熟成を重ね、88年モデルでは片持ちサス:プロアームも実装。 耐久レースにおける『タイヤ交換時間の短縮』を目的に開発されたプロアームを市販車に実装する効果は疑問なものの(笑)、そのスタイルは何とも刺激的でした。

ホンダ NSR250 ■車種 : ホンダ NSR250
■発売年 : 1991年
■撮影日 : 2007年9月30日

レーサーレプリカの火付け役:スズキのγ発売から早8年。 一時の熱狂的ブームは過ぎ去り、『ただ似ている』、『ただ”スペック上”速い』だけのモデルは飽きられていきます・・・。 そんな中、当初はスズキ&ヤマハにリードを許し続けていたホンダが本領を発揮。 86年に発売したNSRシリーズは度重なるモデルチェンジで熟成を重ね、『SE(スーパーエディション)』のサブネームを冠した91年モデルで一つの完成形に至ります。 『格好よく、速く、そして扱い易い』、そんなモデルは乾式クラッチの『カラカラ』音と共に街中で注目を集める存在となりました。


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